
中学校の教師になりたいんだけど、けっこうブラックって聞くんですよね…。

どんなところがブラックだって聞いたの?

長時間労働は当たり前。土日も部活で休みがないし、生徒や保護者対応も大変だし、授業のコマ数も多いって…。

うん、ほぼ正解!w
この記事では、中学校教師として働いた経験のある僕が、中学校教師のリアルな働き方や、他の校種との違いについてお伝えします。
中学校教師として働きたい方や、中学校教師として働いているものの働き方に疑問を感じている現役教師の方に読んでもらえれば嬉しいです。
この記事を書いているモグモグ先生は、教員採用試験に3回合格して、3回退職した異色の経験をもつ元教師です。
中学校、高等学校、特別支援学校で合わせて13年間正規教員としての勤務経験があり、学校現場や校種の違いについて豊富な現場感覚をもっています。現在は教員を退職し、別業種で収入を得ています。
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中学教師のリアルな働き方や仕事の特徴を、コレコレ先生の教員経験からまとめました。
個人的には中学教師はやりがいが大きい反面、仕事の特質上最もブラック職場化しやすい傾向にあると思っています。
- 一人当たりの仕事量が多い
- 勤務時間が圧倒的に長い
- 授業のコマ数が多い
- 義務教育だから、生徒の問題行動を止められないストレスがかかりやすい
- 1年生から3年生で、生徒が大きく成長するところに関われる
中学校教師は、他校種に比べて一人当たりの仕事量がダントツで多くあります。
理由は、高校や特別支援学校に比べて、教員数が少ないことが原因です。
僕が勤めていた中学校は1学年3クラスの学校でしたが、1学年を5人の教員(3人の担任、1人の学年主任、1人の副担任)でもっていました。
それに対して高等学校は1学年8クラスあって、教員が18人(8人の担任、8人の副担任、2人の学年付き)いました。
教員の絶対数が少ないと、その分一人あたりの仕事量は多くなってしまって、校務分掌や部活動の負担が大きくなります。
後述しますが、授業のコマ数も高校に比べて1.4倍ほど多く、体感的にも中学教師は圧倒的に仕事量が多かったと感じています。

中学教師時代は仕事量が多くて22時頃に帰る日が多かったな…。
家から遠かった同僚の先生は、駐車場に泊まってる先生もいたよ…。
中学校の教師は、他の校種に比べても勤務時間が圧倒的に長くなる傾向が強いです。
理由は先ほどの一人当たりの仕事量が多いことに加えて、部活動も複数で顧問をもつことが難しく、土日も仕事になりやすいことがあります。
授業のコマ数も平均して週に24時間くらいあったので、ほとんど毎日5時間くらい授業がありました。
(ちなみに高校は週に16〜17時間くらいだった)
あとは、学校の施錠や機械警備を外部に委託していないため、学校での残業ができ放題になってしまうというのも大きな理由です。(高等学校は施錠を外部委託しているため、19時頃には学校から出なきゃいけない)

中学教師時代は部活も多くて年間330日以上は仕事していたな…
中学校は義務教育のため、生徒の問題行動への対応が難しいです。その結果、教師が精神的なストレスを感じやすくなります。
例えば、中学校は生徒が教師に明確な暴言や暴力をしたとしても、事実上の出席停止になることはありませんでした。
目の前で中学生がタバコを吸い始めたとしても、話をして止めさせることしかできません。
僕が勤めていた中学校でも、女性の教師はなかなかストレスのかかりやすい状況に直面するケースが多く、精神的にも負担がかかっていることが多々ありました。

中学教は義務教育だから、生徒がどんな問題行動を起こしても出席停止にならないケースがほとんどでした。校長によって教師が守ってもらえないケースが多くありましたね…。

なんだかどんどん働きたくなくなってきたんですが、なにかいいことはないんですか?

あ、そうかそうか!笑
もちろん、中学教師には魅力もたくさんあるよ!
中学生は思春期の始めの時期で、多感で、成長速度が速い時期です。
中学1年生から3年生への成長は目覚ましいものがあり、ほとんど小学生のような雰囲気の少年が、身長も伸びて声変わりもして、自分中心だった世界が少しずつ周囲を見渡せるようになっていく青年へと変わっていく時期です。
中学校現場には、年に数回ほど『こんな瞬間に立ち会うために中学校教師をしていた!』と思えるような奇跡的に美しい瞬間に立ち会えることがあって、やりがいという面ではとても大きいです。

え、年に数回しかないんですか?

そうです、現実世界では年に数回しかないです(笑)
でも、中学生とか変わっているからこそ出会えるような、奇跡的に美しい瞬間が訪れることがあって、そういう現場に立ち会えた時にやりがいを感じますよ!
お伝えしている通り、筆者のコレコレ先生は、中学校・高校・特別支援学校での教員経験があります。
そこで、中学校教師の仕事や働き方を、高校や特別支援学校などの他校種の教師と比較してみます。
実際の勤務時間 | 生徒や教師との人間関係 | 保護者対応 | |
中学校 | 長い | 殺伐とすることも | 難しい |
高校 | 標準 | 良好になりやすい | 標準 |
特別支援学校 | 短い | 良い面・悪い面あり | 難しい場合も |
中学校教師の勤務時間は、高校や特別支援学校と比較して長くなる傾向にあります。
理由は先ほど挙げたように、一人あたりの仕事量が多いことやコマ数が多いこと、部活動をもつ負担が大きいことです。
中学校教師の人間関係は、忙しさのあまり人間関係が殺伐としてくる傾向があります。
教師といえど、人間。人は忙しすぎると余裕をなくして、冷たくしたり怒ったりしてしまうことがあって、その矢印は同僚の教師や生徒に向けられてしまうことも。
反面、あまりの忙しさに教員同士が同志として結束力が高まる場合もありますね。
中学校教師の保護者対応は、高校や特別支援学校に比べて難しいです。
小学校からあがってきたばかりで過保護な保護者の対応もあれば、受験を控えてピリピリした保護者の対応もあって、義務教育の難しさを感じました。
部活動でも要求が強いことが多々あって、中学校教師の保護者対応は他校種と比べても難しさを感じました。
同じ教師の仕事でも、校種を変えれば働き方は大きく違います。
土日が完全に休みの校種もあるし、19時には教師も絶対に帰らなければいけない職種もあって、中学・高校・特別支援学校の教師の働き方をまとめた記事があるので、興味のある方は読んでみてください!
中学校教師と比較して高校教師の働き方って、どうなの?という疑問を知りたい方のために記事を書きました。
⇒『高校教師のリアルな働き方|高校教師ってどんな仕事?』をご覧ください。

特別支援学校教師の働き方って、どうなの?という疑問を知りたい方のために記事を書きました。
⇒『特別支援学校教師のリアルな働き方|特別支援学校教師ってどんな仕事?』をご覧ください。
中学校の教師はやりがいが大きい反面、働く環境としてはなかなかブラック化しやすい職場です。
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この記事では、中学校教師のリアルな働き方をまとめてきました。
中学校教師は現場の教師の人数の少なさから、授業のコマ数や業務の集中など仕事量が多くなりやすい傾向にあります。
休日の部活動もあって、ブラック化しやすい職場と言えますね。
もちろん、教師としてのやりがいも大きいのであなたが『教師の仕事』に熱狂しているならば、とてもいい職場でしょう。
とはいえ、中学教師だけが「働く場所」ではないことも理解しておくことが重要です。
もし、中学教師に行き詰まっているならば、高校や特別支援学校など他校種への異動を強く希望してみるのも一つの手法です。
どうしても心が持たなければ、休職を考えるのも一つの方法です。
あなた自身の心を保ちながら、転職活動をしたって全く問題ないわけです。
中学教師のリアルな働き方を考えて、これからのあなたらしい人生を歩んでいってください!
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